【富山・大谷ダム】「消雪用水」として活用する珍しいゾーン型フィルダム

ダム巡り

富山県黒部市、大谷川に位置する大谷ダム(おおたにダム)。その雄大なゾーン型フィルダムの姿は、周囲の豊かな山々と見事に調和し、地域の治水と水供給に重要な役割を担っています。特に、貯水した水を「消雪用水」として活用するという、降雪地帯ならではの珍しい目的を持つダムです。

今回は、そんな大谷ダムの基本情報から、建設の背景、見どころ、そして訪問に役立つアクセス情報やダムカード情報まで、大谷ダムのすべてを余すことなくご紹介します。

基本情報

大谷ダムは、治水と利水の両方を目的とする多目的ダムです。

正式名称大谷ダム(おおたにだむ)
所在地富山県黒部市
河川名黒瀬川水系大谷川
型式ゾーン型フィルダム
堤高29.5m
堤頂長168.0m
総貯水容量325,000㎥
着工年1994年(平成6年)
完成年1998年(平成10年)
主な目的F:洪水調整
N:流水機能維持
S:消流雪用水
管理者富山県

ダムの歴史と背景

大谷ダムの建設は、大谷川流域における洪水被害の軽減と流水機能維持を主な目的として計画されました。

しかし、このダムが持つ大きな特徴は、富山県という豪雪地帯特有のニーズに応えるため、「消雪用水」を目的の一つに加えている点です。ダムに貯められた水は、冬期に幹線道路などに設置された消雪パイプを通して散水され、雪を溶かすために利用されます。これは、ダムの利水目的としては珍しい、雪国ならではの重要な役割です。

1994年に着工された大谷ダムは、約3年の歳月をかけて1998年に完成しました。

見どころ・楽しみ方

大谷ダムは、その雄大なフィルダムの姿と、珍しい役割を持つ点が大きな魅力です。

雪国ならではの目的(消雪用水):「消雪用水として活用する珍しいダム」として、このダムの機能は冬の暮らしに欠かせません。ダムによって確保された水が、積雪期の市民生活や交通を支えているという、その役割の重要性を感じながら見学するのはおすすめです。

雄大なゾーン型フィルダムの堤体:堤高30m、堤頂長168mのゾーン型フィルダムは、自然の地形に溶け込むような雄大な姿が特徴です。周辺の山々や緑と調和した景観を楽しむことができます。

ダム湖の景観:ダム湖は、周囲の豊かな山々と調和した美しい水面が広がります。特に新緑や紅葉の季節は、穏やかで心安らぐ景色を楽しむことができます。

ダム公園:ダム堤体が一般的なダムと比べて緩やかになっており、ダム堤体斜面が遊歩道やラジコンカーのサーキットコースがあります。

アクセス

大谷ダムは、富山県黒部市に位置しており、車でのアクセスが便利です。

  • 北陸自動車道「黒部IC」から車で約25分。
  • 駐車場は、堤体横と下流部に整備されています。

ダムカード情報

大谷ダムでも、人気の「ダムカード」を配布しています。訪問の記念にぜひ手に入れましょう。

配布場所大谷ダム管理所
配布時間9:00~17:00(平日のみ)
配布条件ダムを訪れた方に配布

 ※最新の配布情報や時間変更の可能性もあるため事前の確認をおすすめします。

まとめ

富山県黒部市に位置する大谷ダムは、その雄大なゾーン型フィルダムの姿に加え、**「消雪用水として活用する珍しいダム」**という、雪国ならではの重要な役割を持つ点が特徴です。地域の安全と冬の暮らしを支える重要な役割を担いながら、訪れる人々に心安らぐ時間と、美しい自然の景色を提供してくれます。

ぜひ一度、この大谷ダムを訪れて、その堅実な存在感と、水の恵みが地域にもたらす恩恵を肌で感じてみてください。

訪問日2018年5月10日
2025年10月5日

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