【栃木・湯西川ダム】先進の多目的ダム!洪水調節と水力発電を担う鬼怒川上流の要衝

ダム巡り

栃木県日光市、鬼怒川(きぬがわ)の主要な支流である湯西川(ゆにしがわ)に位置する湯西川ダム(ゆにしがわだむ)。その堅牢な重力式コンクリートダムの姿は、周囲の豊かな自然と見事に調和し、鬼怒川流域の治水、水力発電、そして地域への水供給を目的とした、現代的な多目的ダムとして重要な役割を担っています。

今回は、そんな湯西川ダムの基本情報から、建設の背景、見どころ、そして訪問に役立つアクセス情報やダムカード情報まで、湯西川ダムのすべてを余すことなくご紹介します。鬼怒川の歴史と自然が織りなすダムの魅力を、一緒に深く探りに行きましょう!

基本情報

湯西川ダムは、治水・利水と多岐にわたる目的を持つ多目的ダムです。

正式名称湯西川ダム(ゆにしがわだむ)
所在地栃木県日光市
河川名利根川水系湯西川
型式重力式コンクリートダム
堤高119.0m
堤頂長320.0m
着工年2008年(平成20年)
完成年2012年(平成24年)
主な目的F:洪水調整
N:流水機能維持
A:農業用水
W:上水道
I:工業用水
管理者国土交通省

ダムの歴史と背景

湯西川ダムの建設は、利根川水系鬼怒川流域における洪水被害の軽減、そして首都圏の発展に伴う水需要の増大に対応するため、鬼怒川上流ダム群の一つとして計画されました。特に鬼怒川は、かつては度々洪水に見舞われ、下流の市街地や農地に甚大な被害をもたらしていました。また、安定した水資源の確保も、首都圏の生活や産業を支える上で喫緊の課題でした。

1971年に着工されましたが、用地買収や環境問題、建設技術の進歩など様々な課題を経て、長期にわたる工事となりました。約40年以上の歳月をかけて2012年に完成した湯西川ダムは、その完成により、鬼怒川の洪水調節能力を大幅に強化し、下流域の安全性をさらに高めました。同時に、安定した農業用水や上水道の供給源としての役割があります。湯西川ダムは、治水・利水・発電の機能を高度に兼ね備えた、現代の多目的ダムの象徴的存在として、現在もその重要な役割を果たし続けています。

見どころ・楽しみ方

湯西川ダムは、その堅牢な重力式コンクリートダムの姿と、湯西川湖の雄大な景観、そして周辺の自然が大きな魅力です。

雄大なダム堤体と放流:高さ119.0mの重力式コンクリートダムの堤体は、そのスケールに圧倒されます。堤体上は通行可能で、ダム湖と下流の渓谷美を同時に眺めることができます。特に、洪水時や点検放流の際には、迫力ある水の流れを間近で見学できることもあります。

ダム湖(湯西川湖)の絶景:ダム湖は「湯西川湖」と命名され、周囲の山々と調和した美しい水面が広がります。特に新緑の季節や、紅葉が湖面に映り込む秋の景観は格別で、多くの観光客を惹きつけます。湖畔でのんびり過ごしたり、ドライブを楽しんだりするのに最適です。

湯西川ダム情報館:ダムの役割や構造、歴史について学べる施設です。ダム建設の経緯や最新技術に関する展示もあり、ダムへの理解を深めることができます。また、休憩スペースやお土産コーナーもあります。

周辺観光との組み合わせ:湯西川ダムは、秘境の温泉地として知られる湯西川温泉郷に近く、ダム見学の後に温泉でゆっくりと体を癒すことができます。また、五十里ダムや川治ダムなど、鬼怒川上流の他のダムと合わせてダム巡りを楽しむのもおすすめです。

アクセス

湯西川ダムは、栃木県日光市の山間部に位置していますが、車でのアクセスが便利です。

  • 日光宇都宮道路「今市IC」から国道121号などを経由し、約1時間~1時間15分。
  • 駐車場は、湯西川ダム情報館に整備されています。

ダムカード情報

湯西川ダムでも、人気の「ダムカード」を配布しています。訪問の記念にぜひ手に入れましょう。

配布場所湯西川ダム管理支所
配布時間8:30~17:15(土日祝を含む)
配布条件ダムを訪れた方に配布
配布場所湯西川水の郷観光センター
配布時間10:00〜15:30
※季節・曜日により若干変更あり
配布条件ダムを訪れた方に配布

 ※最新の配布情報や時間変更の可能性もあるため事前の確認をおすすめします。

まとめ

栃木県の湯西川ダムは、その堅牢な重力式コンクリートダムの姿と、湯西川湖の四季折々の美しい自然が魅力のダムです。治水・利水・発電という多岐にわたる重要な役割を担いながら、地域の安全と暮らし、そして豊かな自然が共存する存在として親しまれています。

鬼怒川の恵みを肌で感じ、現代のダム技術と自然の調和を体験できる湯西川ダム。ぜひ一度、この湯西川ダムを訪れて、その壮大なスケールと、奥深い水の物語に触れてみてください。

訪問日2023年8月18日

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