【宮城・荒砥沢ダム】地震の爪痕を今に残すロックフィルダム!防災と自然の調和

ダム巡り

宮城県栗原市、北上川水系二迫川に位置する荒砥沢ダム(あらとざわダム)。その雄大な中央コア型ロックフィルダムの姿は、周囲の豊かな山々と見事に調和しています。特に、2008年の岩手・宮城内陸地震で大規模な地すべりを被災しながらも、その機能を果たし続けたことで全国的に知られています。

今回は、そんな荒砥沢ダムの基本情報から、建設の背景、見どころ、そして訪問に役立つアクセス情報やダムカード情報まで、荒砥沢ダムのすべてを余すことなくご紹介します。

基本情報

荒砥沢ダムは、治水と利水、発電を目的とする多目的ダムです。

正式名称荒砥沢ダム(あらとざわだむ)
所在地宮城県栗原市
河川名北上川水系二迫川
型式中央コア型ロックフィルダム
堤高74.4m
堤頂長413.7m
総貯水容量13,214,000㎥
着工年1974年(昭和49年)
完成年1998年(平成10年)
主な目的F:洪水調整
A:農業用水
P:発電
管理者宮城県

ダムの歴史と背景

荒砥沢ダムの建設は、二迫川流域における洪水被害の軽減と、栗原市および周辺地域への安定した農業用水の供給を目的として計画されました。この地域は、水害への備えと、水需要の増大が長年の課題でした。また発電としても活用されています。

1974年に着工された荒砥沢ダムは、約14年の歳月をかけて1998年に完成しました。完成後も地域に貢献してきましたが、2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震により、ダム右岸の斜面で大規模な地すべりが発生しました。しかし、ダム本体は健全性を保ち、貯水機能が維持されたことで、地域の安全を守るというダムの重要な役割を改めて示しました。現在でも地すべりの爪痕は残っており、その生々しい光景は、自然災害の脅威と、ダムの防災機能の重要性を物語っています。

見どころ・楽しみ方

荒砥沢ダムは、その雄大なダムの姿と、歴史的な地すべりの跡が大きな魅力です。

雄大なロックフィルダムの堤体:堤高74m、堤頂長413mの雄大な堤体は、圧倒的な迫力で訪れる人を迎えます。ロックフィルダムならではの重厚感と、自然への調和を感じられるでしょう。

地すべりの爪痕:2008年の地震による地すべりの跡は、現在もダム右岸の山肌に大きく残っており、当時のすさまじい光景を偲ばせます。その姿は、防災施設としてのダムの重要性を再認識させてくれます。

ダム湖「荒砥沢ダム湖」の景観:ダム湖は、周囲の豊かな山々と調和した美しい水面が広がります。特に新緑の季節や、秋の紅葉が湖畔を彩る時期には、穏やかで心安らぐ景色を楽しむことができます。

アクセス

荒砥沢ダムは、宮城県栗原市に位置しており、車でのアクセスが便利です。

  • 東北自動車道「築館IC」または「若柳金成IC」から車で約40分。
  • 駐車場はありませんので周辺の道路状況にご注意ください。

ダムカード情報

荒砥沢ダムでも、人気の「ダムカード」を配布しています。訪問の記念にぜひ手に入れましょう。

配布場所宮城県栗原地方ダム総合事務所
※花山ダムに隣接
配布時間9:00~16:00(土日祝を含む)
配布条件ダムを訪れた方に配布

 ※最新の配布情報や時間変更の可能性もあるため事前の確認をおすすめします。

まとめ

宮城県栗原市に位置する荒砥沢ダムは、その雄大なロックフィルダムの姿と、地震の教訓を今に伝える貴重な景観が魅力のダムです。地域の安全と暮らしを支える重要な役割を担いながら、訪れる人々に心安らぐ時間と、美しい自然の景色を提供してくれます。

ぜひ一度、この荒砥沢ダムを訪れて、そのスケールと、水の恵みを肌で感じてみてください。

訪問日2025年8月14日

コメント

タイトルとURLをコピーしました