秋田県湯沢市、雄物川水系皆瀬川に位置する皆瀬ダム（みなせダム）。その雄大で直線的な表面遮水型ロックフィルダムの姿は、周囲の豊かな山々と見事に調和し、地域の治水と水供給に重要な役割を担っています。国内でも珍しいダム形式として、ダムマニアの間でも知られています。
今回は、そんな皆瀬ダムの基本情報から、建設の背景、見どころ、そして訪問に役立つアクセス情報やダムカード情報まで、皆瀬ダムのすべてを余すことなくご紹介します。
基本情報
皆瀬ダムは、治水と利水、発電を目的とする多目的ダムです。
| 正式名称 | 皆瀬ダム（みなせだむ） |
| 所在地 | 秋田県湯沢市 |
| 河川名 | 雄物川水系皆瀬川 |
| 型式 | 表面遮水壁型ロックフィルダム |
| 堤高 | 66.5ｍ |
| 堤頂長 | 215.0ｍ |
| 総貯水容量 | 31,600,000㎥ |
| 着工年 | 1958年（昭和33年） |
| 完成年 | 1963年（昭和38年） |
| 主な目的 | F：洪水調整 N：流水機能維持 A：農業用水 P：発電 |
| 管理者 | 秋田県 |
ダムの歴史と背景
皆瀬ダムの建設は、皆瀬川流域における洪水被害の軽減と、湯沢市および周辺地域への安定した都市用水（上水道・農業用水）の供給を目的として計画されました。この地域は、水害への備えと、水需要の増大が長年の課題でした。
1958年に着工された皆瀬ダムは、約5年の歳月をかけて1963年に完成しました。このダムは、堤体の上流側の斜面をコンクリートやアスファルトなどで覆って水をせき止める表面遮水式ロックフィルダムという、国内では比較的珍しい形式です。完成以来、地域の安全と安定した水供給を支える重要なインフラとして機能し続けています。
見どころ・楽しみ方
皆瀬ダムは、その特殊なダム形式と、周囲の豊かな自然が大きな魅力です。
珍しい表面遮水型ロックフィルダムの堤体：堤高66m、堤頂長215mの堤体は、上流側の斜面がコンクリートで覆われており、一般的なロックフィルダムとは異なる景観が楽しめます。その直線的な造形は、見る者に強いインパクトを与えます。
ダム湖「皆瀬ダム湖」の景観：ダム湖は、周囲の豊かな山々と調和した美しい水面が広がります。特に新緑の季節や、秋の紅葉が湖畔を彩る時期には、穏やかで心安らぐ景色を楽しむことができます。
周辺の観光地との組み合わせ：皆瀬ダムは、小安峡温泉や栗駒山へのアクセスが便利です。ダム見学と合わせて、温泉や自然散策を楽しむのがおすすめです。
アクセス
皆瀬ダムは、秋田県湯沢市に位置しており、車でのアクセスが便利です。
- 湯沢横手道路「湯沢IC」から車で約40分。
- 駐車場は、ダム管理所付近にあります。
ダムカード情報
皆瀬ダムでも、人気の「ダムカード」を配布しています。訪問の記念にぜひ手に入れましょう。
| 配布場所 | 皆瀬・板戸ダム管理事務所 |
| 配布時間 | 9:30～16:00（平日のみ） |
| 配布条件 | ダムを訪れた方に配布 |
※最新の配布情報や時間変更の可能性もあるため事前の確認をおすすめします。
まとめ
秋田県湯沢市に位置する皆瀬ダムは、その珍しい表面遮水式ロックフィルダムの姿と、周囲の豊かな自然が魅力のダムです。地域の安全と暮らしを支える重要な役割を担いながら、訪れる人々に心安らぐ時間と、美しい自然の景色を提供してくれます。
ぜひ一度、この皆瀬ダムを訪れて、その堅実な存在感と、水の恵みを肌で感じてみてください。
| 訪問日 | 2025年8月14日 |
コメント